猫様と暮らしています。色々ゴタゴタありまして、私の拠点であるねぐらで一緒に暮らしているのはひとり。*1
猫様は、キジトラのおんなのこ。元野良猫でボランティアさんに保護され、我が家へやってきたのが、多分2、3歳の頃。それから13年ほど経過したので、年齢は15歳くらいでしょうか。フミフミするので、フミコさんと名付けました。私にとっては初めての猫で、とってもかわいいコで……猫自慢をはじめるとキリがないし話がそれるので強引に戻しますが、とても頭が良いコです。
本題。私、よく時間を忘れます。何かに夢中になると、気がついたら数時間経過しているなんてのは日常的にありまして……我に返ると、飲まず食わずだったとか、途端に体調不良が襲ってくるとか、そういう、ちょっと困った状態に陥ります。昔からこんな感じ。
でも、フミコさんとねぐらで暮らし始めてから、それが少し変わりました。
フミコさんは私が何かに没頭すると、遠目で「またはじまった」みたいに眺めています。邪魔はしません。机の上に乗ってきたりとか、キーボードでごろんとしたりとかもしません(安楽椅子は占拠されますが)。ただ、時折しきりに鳴いて、何かを訴えかけてきます。
「どうしたの?」私は集中が途切れ、フミコさんと目を合わせます。
これが私が名付けた、猫様ストップの瞬間。
根を詰めすぎ、時間を跳躍し、なんなら寝込む寸前に陥りそうな私が、彼女の前にいます。フミコさんに教えてもらわなければ、その後、数日間、無理がたたって寝込んだりしてしまうことでしょう。
自宅で多頭飼育していたときには、ここまでフミコさんと密には過ごしていませんでした。だから、無理をしすぎてよく寝込みました。けれど、今の暮らしになってから、「根を詰めすぎて」ということは減ってきました(なくなってはいない……苦笑)。全てフミコさんのおかげ。彼女が私を見ていてくれるおかげです。
数年前、我が家は色々ゴタゴタして、私がついに自宅を離れなければならなくなったという暗黒の時期がありました。その時のフミコさんは問題行動*2を起こして私たち家族を困らせていました。ねぐらに引き取ってからは、そんな行動は消滅。何度制止してもやめなかった行為を、嘘みたいにしません。私と一緒に穏やかに暮らせるねぐらでは……。
きっと彼女なりの方法で、抵抗していたんだと思います。私を泣かせる家族から、守ろうとしていたんだなと。そんなふうに感じてなりません。
フミコさんは今、好酸球性肉芽腫症候群という病*3と闘っています。我慢できずに患部を過剰にグルーミングしたり噛んだりして傷つけてしまうので、エリザベスカラーとウェアは常に装着。ねぐらに引き取ってから、週に1度のペースで通院しています。そういう生活もかれこれ2年目。でも、一番ひどい状態のとき(自宅からねぐらへ引き取った頃)に比べたら見違えるほどに回復してきています。獣医さんもびっくりするほどですよ。あともう少し。この少しがなかなか。
けれど、どうにか一緒に生きていこうね。相変わらず手のかかる私ですが、どうかもっと一緒に居てください。祈りながら、毎日フミコさんと過ごしています。